テーマ別学校説明会「特徴的な学び、探究的な学び」開催レポート
学校紹介① 『もはや通勤!半年間の長期インターンシップ』_遊佐高等学校(山形県)
東京から車で約6時間、山形県北部に位置する遊佐高校。
雪国ですが、風が強いためそこまで積もらない気候が特徴だそうです(雪を楽しみつつも、住みやすい環境がありそうですね)!
1学年1クラスあたり40名、全校で70名を定員としており、2021年5月時点で、1年生2名、2年生5名の地域みらい留学生が在籍しております。
そんな遊佐高校の特徴は、何といっても6ヵ月間のインターンシップです!
このインターンシップで、生徒は毎週水曜日は学校に通わずにそれぞれの職場に勤務します。
地元の多種多様な企業の方々が支えてくださり、1つの企業につき1人の生徒がインターン生として受け入れられます(サポートが手厚そう…!)
今回の説明会で、2年の斎藤ななみさんの例が紹介されました。ななみさんは、将来パティシエになるという夢につなげるためにパン屋でのインターンを希望していましたが、ファッション系の会社でインターンをすることに。そこで、会社の社長さんから毎回「お菓子を作ってきて!」というお願いを受けます。
毎週お菓子を作って勤務しているななみさんに対し、社長さんは、お菓子づくりにかかった原価や時間について質問し、将来お菓子を売る際にいくらで売ると収益を得られるかを考えるように伝えたそうです。
どの業種の会社であれ、「働く」ということを学び、その中で自身の将来の夢の実現に繋がる経験を得られることが遊佐高のインターンシップのカリキュラムの魅力と言えます。
「オトナが本気で遊んでいる、チャレンジしている」遊佐町で、そこに巻き込まれることで豊富な学びが得られることが期待できます!
やってみたいことが分からない人ほどおすすめの学校で、やったことがなくても周囲の大人が協力してくれる温かさがあります。
8月1日~3日には、オープンスクールが開催される予定です。学校体験にあたって、遊佐高校では交通費・宿泊費5万円の補助があるので、少しでも関心を持っている方は是非足を運んでみてはいかがでしょうか!
学校紹介② 『キャリアデザイン地域に学ぶ特色ある授業』_島根中央高等学校(島根県)
島根中央高校は、東西に延びる島根県の中央・川本町に位置しており、中国山地の豊かな自然に囲まれています(ニホンザルを見かけることも…!)。
そんな島根中央高校の特徴は、キャリアデザインの地域学習です。
キャリアデザインとは、さまざまな教育活動を通して、1人1人の社会的・職業的自立に向け必要な基盤となる能力や態度を育てることで、島根中央高校では地域を学習の場とした多種多様な活動が行われています。
地域の場で(地域で)、地域の方々と協働して(地域に)、地域の良さや課題について(地域を)学ぶことができることが魅力です!
(a) ふるさと学(2年生対象)
この授業では、地域の歴史や文化などに触れて、地域社会の問題や可能性を考え、自ら課題を設定し、それを解決していく過程の中で地域社会に貢献するための資質を身に着けることを目的としています。自治体等と協働しながら、地域に出かけて「困りごとを解決」します!
(b) まちごとキャンパス学習(2年生対象)
毎週金曜日に近くの事業所で職場実習を行う課題解決型学習です。この学習を通じて、地域への愛着や社会人力の向上を目指します。
(c) 地域デザイン(3年生対象)
商業の知識・技能を活用した地域課題解決型学習です。2021年度は、次の2つのケースが用意されています。
《ケース1》川本町内の温泉施設である「湯谷温泉 弥山荘」で、利用客増加に向けて「一日高校生温泉」を2日間実施する予定です。具体的には、施設の運営や弁当の調理販売を行います(実践的!!)。
《ケース2》美郷町内の株式会社「おおち山くじら」で、山くじら(いのしし肉)の利用増に向けて調理実習を行い、商品開発を行います。
1年生対象の総合的な探求の時間を通じても、地域の文化や産業を体験し、課題解決型学習を行います。
課外活動として、「あそラボ」と呼ばれる、高校生の「やってみたい」を応援する活動も特徴のひとつです!
「あそラボ」では、中学生と共に畑づくりを行ったり、カフェの商品開発を行ったりしています。
地域学習のメリットとして、以下の3つの力を育むことができます。
1年生から3年かけて、実践をベースに学習できることは、とても魅力的ですね!
8月2日(月)には第1回オープンスクールが開催されます。是非足を運んでみてはいかがでしょうか!
学校紹介③ 『最先端のキャリア教育!』_飯南高等学校(三重県)
山奥に囲まれた環境の中で、「世界の最先端」で学ぶことができる飯南高校。地域の良さや魅力を見出し、挑戦することで、「対話力」、「追究力」、「創造力」、「発信力」の4つの力を育みます。
飯南高校の総合学科として、次の4つの系列があります。
①郷土・環境系列
②介護福祉系列
③総合進学系列
④コンピュータ系列
これら4つの系列を含みながら、地域を学び場として探究活動を行います。
学年別には、次のようなテーマの学習が用意されています。
1年:産業社会の人間(田舎の地域でフィールドワークを年2回行い、その中で地域の本気の大人と一緒に学んでいきます。)
2年:キャリアデザイン
3年:いいなんゼミ(集大成として生徒が自ら場をつくり、人前で発表したり地域の人々に成果を発表したりといった活動を行います)
3年間の学びの連続性によって、「いきるちから」を育てます。
そもそも、地域で探究を行う理由は、「社会に出ると答えがひとつではない」からです。その中で、多様な人々と協働しながら納得解を探すことで先述の4つの力を育みます。
地域との商品開発も行っており、「木の手帳」の商品開発はメディアで大きく取り上げられました。
温かい地域での下宿生活も行っており、これから挑戦する方が県外留学1期生になります!
多様な系列の中で自身の興味に沿った内容を勉強でき、かつロールモデルとなりうる地域の本気の大人に出会えることは、刺激的な体験になりそうですね!
より詳しく見てみたい!という方は、以下の動画を視聴してみてください!
○いいなんゼミ「空き家片付けプロジェクト」
○2020年度のいいなんゼミ発表会
○学校開放デーの模様
○大正大学発行の『地域人』に取り上げられました!
※第70号、第71号(7月10日発売予定)と連載
※第71号では、在校生と卒業生の活動内容です!
学校紹介④ 『社長になれる~伊高にいこう』_伊保内高等学校(岩手県)
人口5600人の小さな村である、九(きゅう)戸(と)な九戸村(くのへむら)にある唯一の高校で、全校生徒60名に普通科高校である、伊保内高校。東京から新幹線+バスで約3時間程度でアクセスでき、カモシカやキジが見られることもあります。
部活動は、野球部、バレー部、卓球部、弓道部、吹奏楽部、美術部、郷土芸能委員会(2016年岩手県総合文化祭で第2位相当の賞、2017年全国高校総合文化祭郷土芸能部門で全国第3位という実績を残しています!!)があります。
村育英奨学金として、高等専門学校進学者には30,000円以内、大学進学者には40,000円以内の奨学金制度があります。年内には、新校舎が完成する予定です!
寄宿舎は、宿泊施設を利用しています。3食、送迎、お風呂があり、全て含めて15,000円です。
伊保内高校は、「社長になれる」ことが特徴です。
「社長になれる」とは、高校生から起業してみたい、ネット環境が必要、資金面の不安、学業との両立などの不安に応えてサポートするというものです。「総合的な探求の時間」に、村おこし会社として生徒たちがマーケティングや商品開発を行います。
また、「高校生のアイディアで九戸村を元気にする」、「ビジネスの体験を通して将来の進路を考えてほしい」という目的から、実際に外部講師を招いての授業も行っています。普段ではなかなか出会えない、ビジネスの場で活動している親以外の大人との接点を持てることは、貴重な機会ですね!
伊保内高校では、8月5日(金) 11:00~15:00にオープンスクールが開かれます!こちらの応募については、地域みらい留学サイトからよろしくお願いいたします。
興味を持たれた方は是非一度足を運んでみてください!
学校紹介⑤ 『未来の地域の創り手人材を育成!』_大方高等学校(高知県)
自然に恵まれた黒潮町にある、大方高校。学校の近くには4kmの入野海岸があり、ウミガメやクジラを見ることができます。
学校での活動で砂浜を利用することも多いです(ザ・青春という感じですね)!
近くには大規模運動公園があり、スポーツをする環境が整っています。
また、黒潮町は「食がすごい」です!
また、生徒さんの声で学校を紹介してくださいました!その中での魅力を以下にピックアップします。
また、大方高校では「防災」「黒潮町」を題材に、課題解決学習を実施していることも特徴的です。
「防災」では、「犠牲者ゼロ」を掲げて大方高校オリジナルのHUG(避難所運営ゲーム)を作成して地域の方々と共に実践したり、近隣の小学校で防災出前授業を実施したりしています。また、配慮が必要な方を対象に避難路を一緒に検証したり、避難タワーの清掃を行ったりもしています。
「防災」は、黒潮町に限らず、今後南海トラフ地震や首都直下地震が予想されている日本全体において、重要な課題です。その意味でも、この地域課題に取り組めることは、とても貴重な機会になりそうです!
地元食材を活かして、カツオたたきバーガー等の商品開発を行っています。浜辺のファッションショーの企画・運営も行っています。
マニュアル通りにやるだけでは活躍できない時代だからこそ、答えのない問いに一生懸命取り組める人材を育成することが重要です。失敗が許される学生時代に挑戦できるフィールドがあることは、大きなメリットと言えます!
Q&Aセッション
Q. 学校の全校生徒数と留学生徒数は?
A.
Q. プログラミングを授業や部活等で学ぶことはできるのか?また、興味のある生徒さんはいるのか?
A.
おわりに
「特徴的な学び、探究的な学び」をテーマに、各学校の学びの内容を知っていただけたでしょうか。どの学校も多様な学習機会に恵まれているため、選択に悩むと思いますが、まずは直感的に興味を持ったところに足を運んでみることもひとつの手だと思います。是非一度、ご自身の眼で見て、体感していただければと思います。
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