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Mirai Night #01開催!「教育から日本の未来を変える!?」

Mirai Night #01開催!「教育から日本の未来を変える!?」

都会の中学生が「地方の公立高校に留学」というブームが全国で起きつつあります。そして、それは高校の中だけのブームに留まることなく、地域全体へ波及し、地域に広がる人口減少、活力低下という悪循環を、新たな人づくり・人材の流れづくりへ転換した高校を軸とした地方・日本の未来づくりのモデルづくりへの新たな挑戦と言われるようになっています。それを仕掛けたイノベーターと地域に3年間留学し、卒業した大学生とのリアルな対談イベントを8月30日に東京都内で開催しました。


当日は40名を超える皆様にお越し頂きました。そして、スピーカーの2人はこちら。

■スピーカー:岩本 悠(いわもと ゆう)
東京生まれ。学生時代にアジア・アフリカ20ヶ国の地域開発の現場を巡り、その体験学習記『流学日記』を出版。その印税等でアフガニスタンに学校を建設。幼・小・中・高校の教員免許を取得し大学卒業後は、ソニーで人材育成や社会貢献事業に携わる傍ら、学校や大学における開発教育・キャリア教育に取り組む。2007年より日本海の離島・海士町で隠岐島前高校を中心とする人づくりとまちづくりに従事。2015年より島根県教育庁と島根県地域振興部において、魅力ある教育による地域創生に従事。文部科学省中央教育審議会初等中等教育分科会臨時委員 内閣官房「まち・ひと・しごと創生総合戦略」策定 に関する有識者委員
近著:『未来を変えた島の学校-隠岐島前発ふるさと再興への挑戦』(共著、岩波書店、2015)

■スピーカー:前田 陽汰(慶應義塾大学生)
東京生まれ。高校進学時、大好きな釣りを楽しみたくて、県外からの生徒を受け入れる島根県の離島・海士町の隠岐島前高校へ進学。農作業や漁業、民宿などを手伝う中、島民の温かさに触れる。島での生活の中で「地域活性化」「地方創生」に違和感を覚え、活性化ありきではなく終わりを見越したまちづくりの必要性に気づく。任意団体「ムラツムギ」を発足し、「まちの終活」を謳う。この春からは慶應大学総合政策学部に進学。オーラル・ヒストリーゼミに所属し、定性分析、質的調査という切り口からまちの終活について日々探求している。

まずは岩本から事業報告をさせて頂きました。是非、こちらをご覧ください。

そして、いよいよ、前田陽汰さんと岩本悠さんのトークセッションです。

なんで、陽汰くんは隠岐島前高校へ進学したんですか?
高校2年生の時に島前高校の「ひとつなぎ部」のツアーに参加したことがきっかけでした。僕は魚釣りが大好きなのですが、その時はあまり釣りができなかったので、リベンジでもう一回行ったんです。その時に、びっくりするくらい魚が釣れて、、魚釣りがきっかけで、隠岐島前を選びました。

実際に来てみてどうだった?
釣りをしにきたはずだったけど、あんまり釣りはしませんでした。釣りよりもっと面白いことにたくさん出会えた。

例えば?
毎週、電話がかかってきて、「障子が破れた」とか「手伝いにきて」とか島の人との触れ合いにあふれていた。

後悔しなかった?
後悔はなかったけど、大変だった。特に受験する科目の先生がいなくて、自分で勉強しなければならなかった。

変化したことは?
寮生活で同世代のみんなと一緒に暮らしたことが大きかった。寮での暮らしをよりよいものにしていこうと努力をし、改善できるようになった。

岩本さんが記憶に残っている子はいる?
人としゃべれなかった子が、地域で色んな活動をする中で、いろんな人に助けてもらって、自分の想いを話せるようになっていく。そして、卒業する時に地域への感謝を伝え、いつか恩返しをしたいという瞬間ですかね。

海士町から始まった動きが島根へ、そして全国に広がった今、どう思う?
高校時代は、勉強、部活、恋愛、そして友だちとの人間関係で悩みがつきる。けれども、それ以外に「地域」という選択肢ができると、可能性が広がる。地域に開かれた学校は子どもも、地域も育つ。そう実感している。

陽汰さんはこんなはずじゃなかったという体験は?
絶対、足りない部分はある。先生が足りないとか、実際に起こっている。けれども、誰かのせいにすると、こんなはずじゃなかったと思う。僕はそんなに期待してなかった。ただ、釣りがしたかっただけだったから。

そうこうことはあるよね。(岩本さん)
起きてくる問題や課題は、ある意味、過剰な期待があることもある。「行けばなんとかなる」という親の期待がある。都会と同じものは地方にはない。何かきっとやってくれるはずだろうという場合はミスマッチが起きてします。

けど、期待する気持ちもわかるよ(陽汰さん)
島前高校の場合「塾があります」と書いてあると、期待してしまう。あれがよくないかも(笑)

主体的学びの大切さ(岩本さん)
何かやってくれるのではなく、自分が何かをしたいという形でないと不幸になる。

会場からの質問「いかに地域に戻すかが課題であり、そこはどう考えているのか?」
それに対して「自分は戻ってきても、戻らなくてもいいと思う。子どもの幸せ一番大事である。それは選択肢に一つにすぎなし、戻ってこなくてもいいと思う。けれども、戻ってきてくれたら、それはめちゃくちゃ嬉しい」

今は海士町で地域の人と触れ合った経験から、地域活動に積極的な陽汰さん。島留学を経て大きく成長し、そして、飾らない言葉で話してくれ、会場が暖かな空気に包まれました。

ご参加いただき、ありがとうございました。このようなリアルな声を聞き、意見交換や交流ができる機会を定期的に実施してまいります。次回は9月27日で「保護者が本音で語る地域で学ぶ可能性!?」と題して、トークセッションを行います。

■イベント概要 Mirai Night #02
日時:2019年9月27日(金)
開催時間:19:00-21:00(18:30開場)
開催場所:NPO法人カタリバ(高円寺駅から徒歩5分)
〒166-0003 東京都杉並区高円寺南66 3-66-3 高円寺コモンズ2F
テーマ:教育から日本の未来を変える!?
地域みらい留学生の保護者の本気の本音を語り合う
モデレーター:NPOカタリバ 代表 今村久美
スピーカー:地域みらい留学を選択した保護者の皆さま
申込:以下Googleフォームからお申込みください。
https://forms.gle/zDtLCG3tv8zvuSaW8
定員:30名
※飲み物と軽食を用意します。
当日飲食代として1,000円(予定)を当日受付でお支払いください。

皆様のご参加をおまちしております。

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