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地域みらい留学LlVEイベントレポート(ゲスト:田畑藤本さん)

6月ー7月にかけて、オンライン会議システム「zoom」にて開催している地域みらい留学LIVE!!

様々な業界で活躍されるゲストをお呼びする企画の第一段として、6月6日(土)に、吉本興業所属、田畑藤本さんに出演頂きました!

ご参加頂いた中学生や保護者の皆さん、ありがとうございました。果たして、どんなトーク内容が繰り広げられたのでしょうか?!開催レポートをお届けします。

「高学歴芸人田畑藤本さんが語る「越境」体験~中高生お悩み相談ラジオ~」

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京都で中学校の同級生として出会った田畑祐一さんと藤本淳史さん。
藤本さんは東京大学工学部、田畑さんは立命館大学立経営学部へ進学。いわゆる「エリートコース」を順調に進んでいくかに見えた。しかし、2人は大学4回生のときに「お笑い芸人」という道へ。

学歴のまったく通用しない芸人の世界に飛び込んだことは、まさしく「越境」体験!「地域みらい留学」においても、“越境”は1つのキーワード。

芸人の世界で活躍する2人の壮絶な体験とは…??

 東大から芸人へ!? ~藤本の「越境体験」~

田畑藤本)
どーもー!田畑藤本と申します!よろしくお願いいたします!

田端) 
突然なんですがね、藤本はなんと東大卒なんです。なのに、彼は芸人を目指すことにしたんです。

藤本)
そうですね、なので東大から芸人の世界に飛び込んだことは、世界が180度変わるようなことだったんですけど、当時の自分の感覚では、大きな変化というのはなかったんですよ。ただ、やりたいことが勉強だった時に、勉強して東大に行っただけで、その後、昔から好きだったお笑いが「やりたいこと」になっただけなんです。でも、「芸人になる」って行った時の周囲の反応を振り返ると、かなりの境界線だったんだなと思います。

田端) 
僕は藤本の中学の同級生なんですけど、まあ藤本は当時から勉強はできる方で、東大に入ったと聞いた時は「さすがだな」と思いました。なので、僕も「芸人になりたい」と聞いた時は、やっぱり驚きましたね。でも、藤本とは付き合いが長いので、気持ちは分かるんですよ。たまたま勉強が好きだったから、高度な勉強ができる東京大学に行って、そこで夢を探した時にお笑いをやりたくなったから、芸人を目指した。これは、藤本にとって自然な流れだったのかと思います。

藤本) 
そうですね、僕の父親は寡黙な方なんですが、高校の三者面談で東大に行きたいと言った時は「好きなとこに行けばいい」って言われたのに、「東大出て芸人になりたい」と言った時は、実家の京都からすぐ東京に来て、食事しながら「お前なめてんのか」と怒られ、「お前は芸人に向いていない」と説得されました。 「俺はお前の高校の担任に電話して聞いたが、向いていないと言ってたぞ」とも言われましたね(笑)

大学のゼミの先生にも、面談の時に「お前バカじゃないのか」「リスクが大きすぎる」と一蹴されました(笑)

田端) 
まあ周囲からの反対は多かったと思う。「越境」という観点からすると、ここのポイントを超えるのは、本当に至難でしたよね。でも、結局は「勉強」という世界から「お笑い」という世界へ越境したと思うんですが、反対してた人たちの今の反応はどうなんですか?

藤本) 
教授とかは、反対され続けて、卒業してから連絡をとっていなかったんですよ。でも、こないだホームページを見たら、でっかい文字で「当研究室は田畑藤本を応援しています」と書かれてました(笑)「手のひら返し??」と思いました(笑)

「本気」を伝えるって、難しい。

~周りから応援してもらえる理由~

田端) 
今の話を聞いて思ったことなのですが、当初、藤本の決断に反対してた人たちも、頑張り続けたことで最後は応援してくれているようになった。こうしたケースも多いと思います。そのポイントってなんだと思いますか?

藤本) 
遊び半分ではない、なめてなんかいない、ということを伝えることが大事なのかなと思います。それを示すことができれば、協力してくれる人も多いと思います。そして、本当の意味での「越境」は、芸人になってからの数年間だったとも思います。飛び込んで見たからこそ、自分の力不足なところなども知ることができました。

「大切なのは、どう生きたいか」です。越境して、芸人になってみてから初めて気が付いたことも多いです。例えば、「人に何かを伝える」というコミュニケーションの部分においては、普通に大学出てサラリーマンになるより、芸人になったからこそ磨かれたとも思います。

田端) 
確かに芸人の世界って、限られた時間でインパクトを残すために、「今何を言えば面白いか」というとっさの判断力が必要。だから、学の部分ではなく、頭の回転が早い人が多いと思います。これは都市伝説ですが、明石家さんまさんとか、今まで共演した人とのトークは全部覚えてるとか(笑)

藤本) すごいでよね。でも、越境したからこそ、別次元で「本当に頭の良い人たち」の存在を知ることができたと思っています。


出会う人が増えて、相手の立場に立てるようになった
~越境したから得られた知恵や経験~

田端) 
東大にいた頃の自分と、芸人になってからの自分を見返した時に、越境してから気づけたことって他にあります? 経験とか知恵とか。

藤本) 
「今いる場所」から飛び出す前って、仲良い人としか一緒にいないから、「無自覚に世界が狭くなる」と思います。だから意識的に飛び出して、学んでいくべきだなと。芸人の世界だって、本当に色々な人がいるし、お笑いを見る側の人にだって、色々な趣向の人がいる。だから、「自分が面白いと思うか」という自分目線だけでなく、「相手がどう思うのか」という相手目線に立つ意識がすごく大事だと、越境してから特に強く意識がけるようになりました。

田端) 
横で藤本を見ていて、藤本の協調性だったり、客観視できるところは感じています。昔だったら「自分が正しい」と思ったら譲らない性格だったのに(笑)、「越境」を経て、そんな変化があったんですね。
確かに、ずっと自分の世界にいると、そこだけが全てだと思ってしまうけど、一つ違う空間に行くと、客観的に自分を振り返る機会にはなりますよね。「自分ってどう見られるのか」「この世界で自分は何者なのか」とか。小学、中学、高校と進んで、一見世界は変わるけど、場所とかを大きく変えるのは難しいと思います。
僕も大学時代に1年間、カナダへ留学したことがありますけど、もちろん文化の違いとかは経験しました。あれはわかりやすく越境体験でしたが、一番びっくりしたのは、政治について聞かれることが多くかったこと。向こうの子達は本当に関心も高くてかなり話せるのに、自分は全然返せずショックでした。今までこそ、いろんな政策について見て考えることはありますが、当時は高校で習った「制度の名前」とかだけ言えれば良いと思ってました。しかし、政治って血が通ってるものだから、リアルの政治が話せないことに後ろめたさを感じましたね。

最後に~中学生からの質問コーナー~

Q1. 全国的に休校になり、学校がない期間も長かったのですが、もし田畑藤本さんが、この状況下で中学三年生だったら、何をしていたと思いますか?

藤本)
やっぱゲームしますね(笑)。でも、このタイミングだからこそ勉強かとも思います。中学で学ぶことことって、大学受験や、その後の勉強でも基礎になる。いざという時の基本知識だと思います。

田端)
過去の偉人の話をしますが、ペストが流行って、ちょうど今みたいに世間が1年ほど外出自粛となり、大学が休校になった時、ニュートンは色んな発見を連発していたそうです。そして、それらが後々の大発見の礎になったと言われています。なので、ゲームも良いですが、こんな時に勉強に没頭してみるのも面白いかと思いますよ。

藤本)
しかも、今はインターネットがありますから、スマホから、色々なアプリやゲームで学べる時代ですしね。


Q2.オススメの勉強法ってありますか?

藤本) 
暗記の勉強では、あらゆる感覚を総動員してください!物を思い出す時、脳から記憶を引き出す時って、いろいろな感覚を使った方が引き出しやすい。たとえば英単語を暗記する時は単語帳を見るだけではなく、声をだしたり、書きまくったり、あとは部屋の中をウロウロ動き回ってください!笑

田端)
それ本当にやっていました?

藤本)
やってました。なので、部屋からブツブツ声聞こえてたと思います笑


Q3 6月から学校が始まって、新しいグループができてて馴染めません…

田端) 
難しいですね…もし本当に仲良くなりたいなら、自分の持ってる側面で、共通の箇所を探せば良いと思います。人間関係って正解がない。ただ、今になって当時を振り返ったから言えることですが、その時の友達グループに馴染めなかったとしても問題ないと思います。それこそ、「越境」しなかったとしても、高校や大学に進む中で、人間関係や世界は変わっていきますから。自分から閉ざしこむのは良くないと思いますが、無理はしなくても良いかと思いますよ。

以上、地域みらい留学LIVEのレポートをお届けしました!

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2020年7月1日 19:30~21:00  
地域みらい留学LIVE「Withコロナ これからの教育を考える」
ゲスト 雑誌TURNSプロデューサー 堀口正裕氏  地域みらい留学卒業生
他 -  https://peatix.com/event/1514075


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