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【高2留学】自分を解放してやれている感じ|前編|地域みらい留学365

高校2年生の1年間を、在籍校とは別の地域の公立高校で過ごすという、日本初の国内単年留学である「地域みらい留学365」。
現在、この制度を使って、和歌山県の田辺市から、宮崎県西臼杵郡高千穂町にある宮崎県立高千穂高等学校に留学している西浦詩呼さんにお話を聞いてみました。

“違い”との出会いを求めて


―9月の中間研修から2か月も経ったね。2学期どうだった?

詩呼さん 2学期はすっごい楽しかった!文化祭あったし、“日常”が楽しかった(笑)

―ええ~、毎日が楽しいって言えるくらい何があるの?!

詩呼さん ええ、毎日が充実していて、“ストレス”がなかったなって!

―へえ、高千穂の日常はどうやって過ごしてるんだろう?

詩呼さん おしゃべりしてます(笑)あそこの唐揚げ屋さん美味くない?とか(笑)

―趣味とかハマっていることはある?

詩呼さん 散歩!あと…洋楽の和訳を見ながら、音楽を聴くこと!洋楽の表現力を見るのが楽しい。

―なるほどね!本題に入っていくけど、なんで高2留学してみようと思ったの?

詩呼さん 好奇心ですね!今しかできない経験かなと思ったから!

―どの部分が詩呼さんの好奇心をくすぐったんだろう?

詩呼さん 違う地域の人と出会えること、違う地域の独特ものに触れられることですかね。

インタビューに応える詩呼さん

和歌山に帰った時に得られるものが大きいのは


―実際に行ってみて、高千穂独特のものってあるの?

詩呼さん 神社が沢山あったり、夜神楽っていう神楽をやってるんですよ。観光のためなのか、結構な頻度でずっと舞ってる(笑)あと、坂が多い(笑)上から季節の移り変わりを見渡せたりしていいなって思う。ああ、今日落ち葉多いなあとか。

―面白いね~。ちなみに高千穂の人の独特さはあるかな?

詩呼さん いい表現じゃないかもしれないけど、表面上、冷たいように見える(笑)でも、実は優しい(笑)関西だと表面からわちゃわちゃしてたりするけど、内心冷めてることもあったりする気がする。

―へえ~!そんな違いがあるんやね!ちなみに高千穂にしたのはどうしてだったの?

詩呼さん 最初、実はほかの学校・地域を見ていて、そこ独自の魅力もきっとあるなとは思っていたんだけど、終わった時に何が得られるかなって考えたんですよ。そうしたときに高千穂の世界農業遺産という環境の方が得られるものが大きいのかなって判断したんですよね。

―なるほど、学校というより地域で選んだ感じなのかな?

詩呼さん そうです、そうです。

決め手になった高千穂の景色

「高千穂に呼ばれた」


―留学決定してから行くまでの不安とかなかった?

詩呼さん 馴染めなかったらどうしようとかありましたね。

―ああ、そうだよね、留学してから地元の友達や家族と連絡は取ってたりする?

詩呼さん とってますとってます。お母さんからは「羨ましい」って言われますね。こっちにいる自分の姿の方が活き活きとしているように見えるのか、「高千穂に呼ばれてたんじゃないの」って言われたり(笑)

―おお、なんで和歌山より高千穂の方が活き活きとしてるように見えるんだろう?

詩呼さん 人との付き合い方にあるかな。和歌山は学校の人数も多くて、ストレスに感じることもあったんだと思います。同じ学校だけど、知らない人が多すぎて。高千穂は人数自体が少なくて、みんな顔を知っている人で、安心感があったのかなあって。

―ホーム感があったのかな。

詩呼さん ですね、ホーム感ありました。小規模で良かった。

―でも、気になったのは、留学当初は知らない人だらけだと思うんだけど、大丈夫だった?

詩呼さん すっごいキャラかくして静かに過ごしてました(笑)後になって「こんなキャラだと思わなかった」ってめっちゃ言われます(笑)

―何きっかけで、そこから素を出したりするようになった?

詩呼さん 5月くらいですかね、体育祭の練習とかの時間とか。女子が9人しかいなくて。よく学校ってグループができたりすると思うんですけど、そういうのがなくて、分け隔てなくって雰囲気だったのが良かったかも。

―留学中で1番大変だった時はいつ?

詩呼さん 5月前半ですかね。

―それは何の時期だったの?

詩呼さん 仲良くなりたいと思っていた人になかなか話しかけに行きづらくて(笑)

―なるほどね、何きっかけで仲良くなれたの?

詩呼さん 恋バナですかね(笑)

―いいね(笑)そんな大変な時期から得た学びとかはあった?

詩呼さん 最初から素を出すということかな~。素を出さないと自分もつらいし、相手も気を遣っちゃうかなって思ったんですよね。

―おお~、ステキな学びだね。

今は自分を解放できている感じ


詩呼さん
 これまでの留学生活で頑張っていることは何?

―ええ~と。部活に入っているわけではないんですけど、弓道をやっている。もともと弓道をやっていたんですけど、ここにはなくて。でも弓道場はあるので、一人で矢を弾いてるんですよね。あ、空いてるって(笑)

―弓道をやるモチベーションってなんだろう?

詩呼さん 前の学校では結構な強豪校で人数も多くて、周りに上手い人も沢山いて、なかなか上達しなかったんですけど、こっちで集中して一人でやることで、的に当たるようになったんですよね。

―おお、すごいね。

詩呼さん 今は自分を解放してやれている感じですね!ストレスもないです!

<編集後記>
母親の「高千穂に呼ばれてたんじゃないの」という言葉が本当にしっくりくるように、生き生きとした表情・言葉で取材に応じてくれた詩呼さん。そんな彼女が前編取材で最後に残した「今は自分を解放してやれている感じ」という表現は、まさに地域みらい留学365で彼女が得たことを象徴する言葉のように思います。後編記事では、彼女の高千穂での具体的な挑戦、彼女に起きた変化を追います。お楽しみに。(取材編集:地域・教育魅力化プラットフォーム 小谷祐介)

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