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【高2留学】自分を解放してやれている感じ|後編|地域みらい留学365

高校2年生の1年間を、在籍校とは別の地域の公立高校で過ごすという、日本初の国内単年留学である「地域みらい留学365」。
現在、この制度を使って、和歌山県の田辺市から、宮崎県西臼杵郡高千穂町にある宮崎県立高千穂高等学校に留学している西浦詩呼さんにお話を聞いてみました。前編の記事ではお母さんからかけられた「高千穂に呼ばれたんじゃない」という言葉が非常に印象的でしたが、後編ではさらに深堀してみます。

良い意味で「みんな同じ」という空気がない


―高千穂に行って、自分が変わったなと思うことはある?

詩呼さん ちょっとだけ明るくなって帰れるかもしれない(笑)高千穂高校に来て、積極的に自分で動けるようになったなとも思いますね!

―それは高千穂の何がそうさせるの?

詩呼さん 雰囲気も空気もですね。良い意味で「みんな同じ」という感じがなくて、自分のやりたいことに取り組みづらいという空気がないんです。「あ、これしたい!」「次、これしたいな!」って思えるんですよね。

―素敵な雰囲気だね~。

詩呼さん あとそういえば、自分が成長したなと感じる点があって、少しのことでは傷つかなくなりましたね。前までは、ちょっとのことを気にしすぎていた。

―その成長はどこから来たの?

詩呼さん 兄弟姉妹のような、本当の意味で素を出せる友達ができたことは大きいと思います!一緒に関西旅行もしました(笑)京都と大阪に3泊4日でいきました!

―おお、旅行もしたんだ(笑)

詩呼さん 二人で電動自転車借りて、観光しました。でも、二人ともそんな都会に慣れていないから、道間違えたりして(笑)お互いに道を間違えた相手に対してイライラした雰囲気を出してたりしていて(笑)旅行中なのにお互い機嫌悪くなるみたいな(笑)

―ええ、そうなん(笑)

詩呼さん でも、そんなこともあったから、「お互い似た者同士なんだね」って。そこで仲がむしろ深まったかなって。

―めっちゃ楽しそうやん!

―そしたら高千穂ならではの体験も教えてもらえる?

詩呼さん 神楽の着付けや踊る体験してみましたよ。思うがままに踊ってみろって(笑)

―おお、面白い。実際踊ったの?

詩呼さん 踊りましたよ(笑)あと、「高千穂検定」にも挑戦して、つい最近“合格”しました!これに合格したことで、高千穂ガイドの研修を受ける権利がもらえたので、研修を受けに行きたいと思っています!

―おお、ぜひ頑張って!ちなみに、探究は何をテーマにしたの?

詩呼さん “地方に外国人観光客を増やすには”というテーマにしました。

―なんでそれにしたの?

詩呼さん 外国の人と話したいと思っていて、自分が行くという選択肢もあるとは思うんですけど、私は“来てほしい”なって思うんです。高千穂という地域に私自身が魅力を感じたから、それを外国の方にも知ってほしいって思ったんです。

―そうすると高千穂のことや魅力を自分でも調べたりしたの?(38分)

詩呼さん 年末年始に地元の和歌山県田辺市で外国人にインタビュー活動をしてみようと思います!

―ええ、すごいね。

詩呼さん 日本人にインタビューって個人的に怖いと思うんですよね。でも外国の方なら怖くない。

―日本人の方が怖いんだ。どういうインタビューする予定?

詩呼さん どこから来たか、何人で来たか、その場所を選んだ理由、どういう経緯でその場所を見つけたか、ここに来るまでのことを聞いてみたい。

解放感のある私


―話は変わるけど、高2留学の価値って何だろう?

詩呼さん “新しい自分に出会えること”だと思います!キャッチコピー通りですね(笑)

―詩呼さんの新しい自分ってどんな感じなの?

詩呼さん “解放感のある私”ですね!

―おお、ステキな表現ですね~。高2留学を通して、進路とかは何か変化が出た?

詩呼さん こっちに来て、観光学部に進みたいと思うようになりました。高1の時は、違う道を考えていたんですけど、こっちに来てこの分野に興味を持つようになりました。より、具体的にも見えてきた感じがします。

―なんで観光の分野に興味が深まったの?

詩呼さん 観光客の人たちに会いたいって思いが出てきたんです。その人その人の“価値観”に興味があるなって気が付いた。

―なるほどね、ステキやね。

詩呼さん 実は、後輩の高2留学希望者(現高1生)にツアーを組んで案内したんですよ。よく観光で行くような場所ではなくて、“アナザースカイ”的な感じで、“自分の見せたい”ツアー企画を行ったんです。結構、高評価を頂きまして(笑)今後もそんなことをやりたいなって思います。

名刺入れ


―最後に、全然違う話で締めるんだけど、高2留学に持っていくといういいものある?

詩呼さん う~~~~~ん、名刺入れですかね!高千穂だけかもしれないけど、大人とのかかわりが多くて、沢山の方から名刺を頂くんですよ、宮崎県の副知事の方の名刺とかも頂きました!

―おおお、凄い!その経験は高2留学ならではかもね!ありがとうございます!

<編集後記>
「みんな同じ」ということに対する違和感を語ってくれた詩呼さんの言葉には、我々も考えさせられることが多くある気がします。「日本人にインタビューって個人的に怖い」という言葉も、日本がどういう社会を作ってきてたのか、今一度見直すべきことが見つかる大事な表現かもしれません。そうした違和感を持ちながら、高千穂で自分のやりたいことを見つけ、活き活きと挑戦し、解放的に生き抜く彼女が羨ましく見える大人も少なくないでしょう。後輩の皆さん、もし地域みらい留学365を検討することがあれば、名刺入れのコーナーを早めに見ておくといいかもしれませんね。(取材編集:地域・教育魅力化プラットフォーム 小谷祐介)

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