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地域みらい留学って?

 こんにちは!地域みらい留学note担当のかんなです。「もっと地域みらい留学」をキャッチフレーズに、地域みらい留学の基本情報から深い話まで、いろいろな情報をお届けしています。

 この記事では、「そもそも地域みらい留学ってなんなんだ?」ということについて、じっくり書いていこうと思います。


地域みらい留学とは

 地域みらい留学は「都道府県の枠を超えて、地域の学校に入学し、充実した高校生活をおくること」

超えていこう FB

 地域みらい留学は、都会で得難い体験や学びを求める生徒と地域の公立高校の出会いを生み出し、「地域の公立高校への進学」という、新たな選択肢を提示する日本初の取り組みです。 希望する学生は、都道府県の枠を超えて、地域の公立高校を受験。高校進学時に親元を離れ、地域の高校で3年間を過ごします。また、今年度からは、3年間の高校留学プログラム『地域みらい留学』に加え、新たに「高校2年次のみ」の国内単年留学『地域みらい留学365』がスタートしました。

地域みらい留学 (3年間の留学プログラム、中学生向け) のHPはこちら↓

地域みらい留学365 (高校2年次のみの単年留学プログラム、高校1年生向け)のHPはこちら↓

 過疎・少子化がすすむ中山間部や離島などの地域は、豊かな自然、歴史や文化、人とのふれあいなど、魅力がいっぱい。そこでしかできない体験と新しいチャレンジが待っています。

 今年度は北海道から沖縄まで、各地域にある68の公立高校が地域みらい留学を受け入れいてます。 

受け入れ先


「はじめまして」で始まる留学生活

キャンバス

 地域みらい留学に行く学生は、高校から全く知らない新しい世界に飛び込むことになります。行った先の地域に住んでいる子も、その場所で出会う他の地域みらい留学生も、「全員はじめまして。でも、それがよかったんだと思う」と話すのは、大阪から地域みらい留学をした卒業生のKさん。

 「思春期真っ只中のときに、こんなにはじめましての人ばっかりのところに行って、1から人間関係をつくるっていうのがいいところだと思います。中学までの関係性って、なんでこの人と仲いいんだろう?とか、考えることはないと思うんです。でも高校に入って、1から関係性を築くってなったときに、どうやって関係を築くかとか、人にどう見られたいかとかを考えるのは、すごくいいことだったと思います。」

新しい場所。新しい学校。新しい出会い。
そこで出会う人たちは誰も自分のことを知らない。

 みんな「はじめまして」の世界では、みんなスタート地点が同じになる。だから、あの人はこういう人、この人はああいう人、という型にはまることはないし、誰かと比べて悩む必要もない。

 「一緒にしょうもない遊びをやってみたり、ご飯食べたりすることも楽しい。でも、自分のことについて真剣に話したり、友達の話に真剣に耳を傾けたのが、すごく楽しかった。」と高校時代の思い出を振り返るKさん。

 初めての環境に放り込まれるからこそ、自分について、人について、真剣に考える。「これまで、どう過ごしてきたか?」よりも、「これから、どう過ごしたいか?」を自分自身に問い直すことができる。

 まっさなキャンバスを目の前に、ここにどんな絵を描きたいと思うのか?その問いに真剣に向き合えるのが、地域みらい留学の魅力です。


問いが生まれる環境

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 住み慣れた土地を離れて、全く知らない世界に飛び込むことは、特殊な経験です。経験の全てが特別だからこそ、今まではあたりまえだと思っていたことや、気にも留めなかったことに、問いをもち、考えることができるのも、地域みらいの魅力。

 地域みらい留学は、はじめての連続。今までいた環境から自分を切り離して、自分を新しい環境に置いてみるからこそ生まれる「問い」があります。

 「寮*にいると、まわりがすごい人ばかりに見えてくる。実際すごいけど。先輩とか同級生とか、みんなすごく見えてしまって。自分はそこまで何か1つのことに打ち込みたいって思えるようなことがなかったので、『何のために来たのかな』っていうのはずっと悩んでいたテーマだった。」と今年地域みらい留学を終えたばかりのAさんは話します。

*地域みらい留学を受け入れている学校によって、地域みらい留学生などの県外生や、家から学校が離れている県内生が住む寮や下宿があります。

 地元に残って進学するという選択肢があるにも関わらず、あえて知らない土地で学ぶという「特別な決断」をしている地域みらい留学生だからこそ、「何のためにきたのか?」という、最も根本的で、最も見逃してしまいがちな問いに、しっかり、がっつり向き合うことができるのかもしれません。

 「波があるんですよ。悩む時期になると、ずっと『何のために来たんだろう?』て同じことを悩んで、そういうときは誰がが頑張っている姿を見るのがすごく嫌でした。誰かがイベントでプレゼンしてるとか。だから、プロジェクトや活動に参加することを避けるようになるけど、ある時、嫌ならこっちからそこに飛び込んでいって、自分が1番楽しめれば、それが自分の存在意義になって、充実するんじゃないの?っていう考えに至る。

 「何で来たんだろう?」と悩んでは、結局毎回同じ結論に至ったというAさん。くるくると同じ問いを悩みつづけて、同じ答えにたどり着く。毎回同じ答えにたどり着くけれど、何度も繰り返せばそれが身になり、気づけは成長している。地域みらい留学のいいところは、学びが学校で完結しないこと。部活動、寮生活、地域活動、趣味、やろうと思えば何でもできる。学校での「勉強」だけでなくて、地域と関わりながら、「人間力」が鍛えられる。頭で知識として理解するだけでなく、体験でもって実感として学ぶ内容が人生の財産となり積み重なっていく経験。

 また、留学先の学校で地域活動や様々なプロジェクトに取り組みながら、色々な疑問にぶつかる経験もあるようです。学校の探求学習に取り組みながら、「発表のための探求になっちゃってる気がする」という声も。地域活動やまちづくりの活動をしながら、「これが本当にこの場所のためになっているのか?」「プロジェクトのためのプロジェクトになってしまっているのではないか?」と悩むこともあるといいます。見えない誰かではなくて、見える人や地域を相手にプロジェクトを進めるからこそ、自分の活動が、どんな影響を与え、何を生み出したががはっきり分かる。だからこそ、本質的な問いをするきっかけができるのかもしれません。


自分の気持ちを言葉にできる

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 「家族とか、友達に弱みを見せるのがすごく嫌だった。こういうことに悩んでるとか、こういうことが不安とか言うのがすごく嫌だった。」と話すAさんは、地域みらい留学での3年間を通して、人に頼ることができるようになったといいます。

 「悩みを打ち明けることができるようになったのは、地域みらい留学で出会った人たちだけでなくて、親にも。以前は、自分のことを知られるのが嫌だったし、親と真剣な話をするのが嫌だった。でも地域みらい留学に行って、自分は今までこういう思いだったとか、今はこういう思いで話してるとか、自分は親に対してこういうふうに思っていますよっていうのを、話せるようになってる。」

 地域みらい留学での様々な経験から、人に頼ることが信頼関係を築くということにつながっていると気づいたと話すAさん。自分の弱みを見せられないということは、それだけその人を信じていないということに気づいたと言います。

 「地域みらい留学で出会った人たちと話していると、自分も考えてたけど言葉にできないってことが、どんどん言葉にされるってところある。」と卒業生のKさんも話します。「はじめまして」から始まり、戸惑いや葛藤を共に乗り越えていくことで、お互いがより深いところで理解し合える関係を築くことができる、地域みらい留学。

 47都道府県、いろいろなところから集まってくる地域みらい留学生。それぞれが持つバックグラウンドは全く違います。地域みらい留学をしなければ出会わなかっただろう人たち。でも「地域みらい留学」という同じ体験をすることで、お互いがかけがえのない存在になっていく。一緒に過ごしてきたからこそ、分かりあえ、安心できる。

 「自分将来こういうことしたいと思ってるとか、赤裸々に泣きながらしゃべるとかは、あのメンバーじゃないとできないという気がする。それが楽しかった。環境というよりも、そこで出会えた人がよかった。同級生も、大人も。もうあそこで出会った人以上の人には出会えない気がする。 」とKさんは話します。


卒業後の進路

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 地域みらい留学先での高校生活は、在校生、卒業生の経験談や現地の先生からの話を通してなんとなくイメージすることができるけれど、地域みらい留学を終えた後、その先に何があるのかが見えないと不安という方もいらっしゃると思います。 

 地域みらい留学で、どんな高校生活を過ごすのか、その後どんな進路を選択するのかは人それぞれ。「地域みらい留学に行ったから、こうなれる!」という明確なゴールもないし、「地域みらい留学に行ったら、こういうコースになっています」と決められた道筋もありません。

 ですが、「地域みらい留学で経験してきたことの価値を知り、しっかりと自分の言葉にすることで、地域みらい留学生の選択肢を広げたい」という思いから、地域みらい留学をしている高校生向けの進路サポート企画を運営している卒業生がいます

 進路サポート企画「Connecting the dots PJ (プロジェクト)」を進めるのは、自身も地域みらい留学を経験した2人の大学生。企画名の「Connecting the dots」には、過去の点と現在の点と未来の点を接続するハブになる、という思いが込められています。Connecting the dots PJの内容や、卒業生2人がプロジェクトを始めたきっかけなどは、こちらの記事↓でより詳しく知ることができます。

 また、「地域みらい留学ホームページ」のSTORY、「地域みらい留学note」の地域みらい留学卒業生の贈る言葉から、地域みらい留学卒業生の様々なストーリーを読むことができます。


でもみんな普通の高校生

 今まで住んでいた場所を離れて、地域の学校へ進学する地域みらい留学は、特別な経験。だからこそ、「自分にできるのかな?」と身構えてしまったり、「すごい人ばっかりなんじゃないか?」と不安になってしまったりするかもしれません。でもどんなにすごそうに見えても、やっぱり、みんな普通の高校生です。

 地域みらい留学に行く身からしたら、留学先は異世界。そこで起こることは、全て特別に感じられても、その地域で生活している人からすれば、それが日常。留学というと、別世界に飛び込むというイメージが強いですが、留学はつまるところ、相手の日常に入っていくことです。手に届かないときは夢のように感じる出来事も、近づけば現実であるように、留学先の生活に中に入れば、次第にそれが日常になっていきます。

 1度飛び込んでしまっえば、案外どうにかなることも。見えないことに不安をもつよりは、思い切ってその中に飛び込んでしまうのも、1つの選択肢なのかもしれません。


記事:もっと地域みらい留学編集部 かんな


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